キングスマンの新作の公開が8月になった。遅いけど頑張って待つ。
「クレヨンしんちゃん モーレツオトナ帝国の逆襲」がNetflixに入っていたので見る。何度か見たことがあるけど、なんとなくかけてしまうことが多い。というかフツーのアニメの劇場版で大人とか世界がおかしくなってしまう不安感を描いているところが面白くて見てしまう。
オトナ帝国を作り上げたいカップル、ケンとチャコが昭和の街並みを再現した箱庭の中で、「街がこういう見た目だったときは人々には希望があった」と言っていた。しかしそれは明らかな事実誤認というか、因果関係にすらなっていないただの懐古趣味の発露だ。でも彼はそれが本当だと思っている。中盤以降はちょっとわからないけど……。
「オトナ帝国~」では、大人は子供になり、かすかべ防衛隊の5人や、日本の子供たちは否応なしに大人ぶった行動をしなければならなくなる。大人は子供のように振る舞い、ふたば幼稚園の園庭やコンビニの店頭でたわいない遊びに明け暮れる。しんのすけは、二十世紀博に向かうひろしとみさえを追いかけるが、彼らは自分たちの子供になんて興味をなくしている。
自分は大人になれているのか自信がないけど、ただ年老いた子供のように思うことがある。というか良くも悪くも心が若い感じの人が周りに多い。自分の趣味に自信があるのに認めてくれない社会へ承認欲求をこじらせている人とか。類は友を呼ぶということか。そもそも大人の振る舞いというものも、ただ社会的に要請された役割を演じているだけのように思える。仲間うちで、無邪気に大縄跳びをする大人だっているだろう。(すべてを投げ出してやる人はいないだろうけど)私は子供らしい子供になれなかったけど、いざ大人になってみれば自分の情けなさとか頼りなさにうんざりしているばかりです。
あと、東京オリンピック2020年、大阪万博2025年なんて時代に逆行している感じがする。なんていうか、そのころそういうものを誘致していた人を見ていた世代が、「自分も何かを成し遂げたい」と思って絞り出した政治的活動がそれだったみたいな印象を受ける。私が生まれた時には、そういう国家としての進歩を表現する物語自体が失われていて、そのままずっと20年以上経ったのだろう。自分はジェネレーションZと呼ばれる世代らしいけど、それってアメリカの社会的分析だけなのかな? ミレニアルズのほうがもう注目されているからしょうがないか。