中村明日美子20年展に行く。
私が彼女の漫画を読み始めたのは2008年~2009年ぐらいの頃ですが、それからこんな風に展示になるなんて思いもしなかった。ボーイズラブ作品が有名だしおもしろいんだけど、私は『鶏肉俱楽部』とか、デビュー作の「コーヒー砂糖入り恋する窓辺」や「マー様に捧ぐ」みたいなクィアな描写がある作品が好きです。
展示は原画がメインですが、作者本人のコメントもあって、やはりいろんな紙面で描いている売れっ子というのもあるからか、掲載誌が漫画家・中村明日美子に何を求めているかを考えて描いているなと思いました。
そもそも頭がいいというか、カンがいい人なんだろうなーって感じがした。
私は「同級生」シリーズが覇権を握っている状況は(苦々しいとまではいかないけど)、それは素晴らしい作品だけどそれ以外にも名作があるんだってば、と言いたい気持ちでいっぱいだったので、中村さんがゴシック&ロリータバイブルとKERA!で連載していた漫画とか、白泉社の「楽園」って雑誌のマスコットキャラクターとか、そういうものもフィーチャーされているのはうれしくありました。いや当然なんだけど。
イメージソースとして好きだった本とかが展示されているのが興味深かったです。バロウズとか吉野朔美とか、中村さんが好きだった小説を書き写したノートとか。やっぱりオタクって好きなものをメモするのかな。一般化できないけど私も超好きだった本を写経する行為をやったことがあるので。
三原ミツカズや楠本まき展も求む!

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