「俳句おもしろい、 駐車場雪に土下座の跡残る(『新宿歌舞伎町俳句一家「屍派」アウトロー俳句』河出書房新社, 2017.12.15)とかいいよ」とか言っていたら親が「昔篠田節子の作品を全部読んだのだけれども、『死神』という短編集ですごい短歌が引用されていてそれに鷲掴みにされた」と言ってきた。そんな話聞いたことがない。
「鳥一羽テトラポッドに墜死する潮満ちきたれ潮にしたがえ」という歌らしい。短編集は未読なので何が良かったのかは分からないがこれから読もうと思います。
短歌は三十一音と、俳句に比べれば多いですね。それでもソネットみたいな十四行詩の形式に比べればよっぽど短いのだけど。穂村弘とか岩倉文也とか一部(Twitterや日経歌壇)で有名と思しき人しか知らないにわかですが、もっと読んでみたいなあ。高野公彦『短歌練習帳』(本阿弥書店, 2013.11.25)を読んではいるものの、作るのが一番難しいしセンスないし語彙力ないし。あと「シン・ゴジラ」が流行していた時に高橋一生演じる安田がゴジラ騒ぎで恋人を亡くしているのではないかという想定で短歌を作る二次創作がTwitter上で散見されたこともありましたね。発端はもう4年前の9月なのか。
高野公彦の本で引用されていた歌ですが、
約束は嘘だつていい冷凍庫の中で霜まみれのルームキー 山田航「さよなら、バグ・チルドレン」
特に高野公彦によっては触れられていなかったがこれは椎名林檎のイメージでは?
急に只寝息が欲しくなって冷凍庫にキーを隠したのです 椎名林檎「依存症」の歌詞
めちゃくちゃなリズムだし歌詞の一部だけど確かに三十一音か?
そういえばTwitterに偶然短歌bot(@g57577)というものがありますね。私は中学受験の時に「何文字以内で引用せよ」という国語の設問の答えを考えている時に5文字ずつテキストに傍線を引いて数えていたので文字数カウントには思い入れがあります。まあ短歌という短歌になっていないと思うけど。
『ホスト万葉集 嘘の夢 嘘の関係 嘘の酒 こんな源氏名サヨナライツカ』(講談社,2020.7.8)という本があったので読んだ。ラストソング(ホストクラブ行ったことがないのですが、その日の売上が一番だった人がラストになんか歌ったりスピーチしたりするというぼんやりした知識しかない)についての歌がよかった。
ごめんねと泣かせて俺は何様だ誰の一位に俺はなるんだ 手塚マキ